1993年の台風

現在加筆中です。編集の協力よろしくお願いします。
1993年の台風
軌跡の地図
最初の台風発生 3月13日
最後の台風消滅 12月28日
最も強かった
台風
台風2号 – 905 hPa,
105 kt (10分間平均)
熱帯低気圧の総数 43
台風の総数 28
総死亡者数 668
総被害額 17.5 億ドル (1993 USD)
年別台風
1991, 1992, 1993, 1994, 1995

1993年台風(1993ねんのたいふう、太平洋北西部で発生した熱帯低気圧)のデータ。台風の発生数は28個であった。

日本への接近数は9個で、上陸数は当時としては統計史上最多タイの6個(現在は2番目に多い記録)であった。この上陸数は平年(約3個)のおよそ2倍であった。

台風1号は3月13日に発生。台風は8月から10月に集中して発生し、8~12月で台風は22個発生した。7月と8月に集中して台風が上陸し、8月に上陸した台風13号は「非常に強い」勢力で九州に上陸し、甚大な被害を与えた。

台風の日本上陸数

台風の年間日本上陸数
上陸数が多い年 上陸数が少ない年
順位 上陸数 順位 上陸数
1 2004年 10 1 2020年 2008年 2000年
1986年 1984年
0
2 2016年 1993年 1990年 6 6 2023年 2009年 1995年 1987年 1980年
1977年 1973年 1957年
1
5 2019年 2018年 1989年 1966年
1965年 1962年 1954年
5

月別の台風発生数

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
1 1 4 7 5 5 2 3 28

各熱帯低気圧の活動時期

Typhoon Yancy (1993)Typhoon Robyn (1993)Typhoon Koryn (1993)

「台風」に分類されている熱帯低気圧

台風1号(イルマ)

199301・02W

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 3月13日 – 3月17日
ピーク時の強さ 50 kt (10分間平均) 
985 hPa

3月10日マーシャル諸島近海で熱帯低気圧が発生し、13日に台風に発達。台風名「イルマ」と命名された。1号はやや発達しながら北西に進んだのち17日に熱帯低気圧となった。

台風2号(コリン)

199302・06W・ゴーリン

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 6月21日 – 6月28日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
905 hPa

6月16日マーシャル諸島近海で熱帯低気圧が発生。21日に台風に発達し、台風名「コレン」と命名された。2号は22日頃から急速に発達を始め、24日頃には一時「猛烈な」勢力に発達した。その後はルソン島を通過して29日に熱帯低気圧となった。この年の台風の中では最強の勢力となった。

台風3号(ルイス)

199303・08W・フリン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生期間 7月8日 – 7月12日
ピーク時の強さ 60 kt (10分間平均) 
975 hPa

7月7日頃にフィリピンの東で発生した熱帯低気圧が8日に台風に発達。台風名(ルイス)と命名された。3号はフィリピンを通過したのち南シナ海で発達。その後13日に大陸で熱帯低気圧となった。

台風4号(ネイサン)

199304・10W

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 7月20日 – 7月25日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa
詳細は「平成5年台風第4号」を参照

7月20日にマリアナ諸島の北東の海上で発生。24日には父島の西海上で、中型で並の強さにまで発達し、25日に中型の弱い勢力で徳島県に上陸した。上陸後は次第に勢力を弱めながら北西ないし北北西へ進み、岡山県に再上陸して日本海に抜け、温帯低気圧に変わった。この台風の影響により、床上浸水15棟、床下浸水10棟の被害がもたらされた[1]

台風5号(オフェリア)

199305・11W・ルミン

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 7月25日 – 7月27日
ピーク時の強さ 45 kt (10分間平均) 
990 hPa
詳細は「平成5年台風第5号」を参照

7月26日に沖ノ鳥島の北海上で発生し、27日11時頃、鹿児島県大隅半島に上陸[2]。その後北東に進み、同日17時半頃に山口県徳山市付近に再上陸した後、28日には日本海に進んだ[2]。なお、この台風に続くように台風6号も襲来し、九州に2つの台風が相次いで上陸して被害を拡大させた[2]

台風6号(パーシー)

199306・12W・マイリン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 7月28日 – 7月30日
ピーク時の強さ 60 kt (10分間平均) 
975 hPa
詳細は「平成5年台風第6号」を参照

7月28日に沖縄の南の海上で発生した後、勢力を強めながら沖縄本島の東海上を北上し、30日0時前に長崎県長崎市付近に上陸[2]。その後は対馬海峡を経て日本海へ進んだ[2]。前項の通り、台風5号通過直後に上陸したため、西日本では被害が拡大した。なお、これら2つの台風によって九州・四国・中国地方の西部で大雨となり、期間降水量は、旭丸(徳島県神山町)で966 mm、本川(高知県本川村)で809 mm、見立(宮崎県日之影町)で800 mmに達した。 また、大分県や山口県、宮崎県などで土砂災害などが起きた[2]

台風7号(ロビン)

199307・13W・オペン

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月2日 – 8月11日
ピーク時の強さ 85 kt (10分間平均) 
940 hPa
詳細は「平成5年台風第7号」を参照

台風8号(スティーブ)

199308・14W

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月8日 – 8月12日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa

台風9号(ターシャ)

199309・16W・ラビン

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月17日 – 8月22日
ピーク時の強さ 65 kt (10分間平均) 
970 hPa

台風10号(ケオニ)

199310・01C

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月19日 – 8月28日
ピーク時の強さ 90 kt (10分間平均) 
940 hPa

越境台風となった。

台風11号(ヴァーノン)

199311・17W

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月22日 – 8月28日
ピーク時の強さ 70 kt (10分間平均) 
965 hPa
詳細は「平成5年台風第11号」を参照

8月22日に日本の遥か南海上で発生。勢力を強めながら北北西に進み、26日午後には鳥島の東海上で進路を北に変え,27日未明から伊豆諸島の東をゆっくりと北上し、同日に関東地方に最接近。その後は房総半島をかすめながら千葉県銚子市付近を通過し、北北東に進んで、27日夜に北海道釧路市付近に上陸した。

台風12号(ウィノナ)

199312・18W・サリン

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 8月23日 – 8月29日
ピーク時の強さ 40 kt (10分間平均) 
990 hPa

台風13号(ヤンシー)

199313・19W・テシン

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月30日 – 9月4日
ピーク時の強さ 95 kt (10分間平均) 
925 hPa
詳細は「平成5年台風第13号」を参照

8月31日沖ノ鳥島近海で発生。西寄りに進みながら発達し、9月1日には進路を北寄りに変え、2日には中心気圧925hPa、最大風速50m/sの大型で非常に強い勢力となって北上を続けた。その後は沖縄久米島付近を通過し、最低海面気圧928.1 hPaが記録された。また久米島では、最大瞬間風速53.9m/s、最大風速36.5m/sを観測したが、その瞬間に風速計が破壊され、非公式にはさらに強い風が観測されている。台風は勢力を維持しつつ九州に接近し、3日16時前に中心気圧930 hPa、最大風速50m/sという記録的な勢力で薩摩半島南部に上陸した。この勢力は、1959年に日本の台風史上最悪の被害を出した伊勢湾台風(929 hPa)に近く、1951年の統計開始以降では第2室戸台風、伊勢湾台風に次いで、上陸時の中心気圧が3番目に低い台風となっている。しかし上陸後は徐々に勢力が衰え、日本海で温帯低気圧になった。

台風14号(ゾラ)

199314・20W・アンシン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 9月6日 – 9月9日
ピーク時の強さ 50 kt (10分間平均) 
985 hPa

9月7日に沖縄の南の海上で発生し、南西諸島の東海上を進んだ。9日に和歌山県南部に上陸し、長野県南部で温帯低気圧に変わり、日本の東海上へ進んだ[3]。この台風の影響で、死者・行方不明者4人、負傷者12人、全壊・流失1棟、半壊・一部破損161棟、床上浸水156棟、床下浸水1388棟の被害が確認されている[4]

台風15号(エイブ)

199315・21W・ワルディン

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月10日 – 9月14日
ピーク時の強さ 85 kt (10分間平均) 
945 hPa

台風16号(ベッキー)

199316・22W・イエン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月15日 – 9月18日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa

台風17号(セシル)

199317・24W

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月23日 – 9月28日
ピーク時の強さ 80 kt (10分間平均) 
950 hPa

台風18号(ドット)

199318・23W・アンディン

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月24日 – 9月27日
ピーク時の強さ 70 kt (10分間平均) 
965 hPa

台風19号(エド)

199319・25W・ディナン

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月30日 – 10月8日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
915 hPa

台風20号(フロー)

199320・26W・カジャン

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 10月2日 – 10月8日
ピーク時の強さ 65 kt (10分間平均) 
970 hPa

台風21号(ジーン)

199321・27W・ガンダン

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 10月8日 – 10月9日
ピーク時の強さ 35 kt (10分間平均) 
998 hPa

台風22号(ハティ)

199322・29W

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 10月22日 – 10月25日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa

台風23号(アイラ)

199323・30W・ハシン

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生期間 10月28日 – 11月4日
ピーク時の強さ 80 kt (10分間平均) 
950 hPa

フィリピンを襲った後、南シナ海を通過して香港に接近し、啓徳空港における中華航空605便オーバーラン事故の引き金にもなった。

台風24号(ジーナ)

199324・31W

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 11月9日 – 11月12日
ピーク時の強さ 45 kt (10分間平均) 
992 hPa

台風25号(カイル)

199325・34W・ルリン

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生期間 11月19日 – 11月24日
ピーク時の強さ 70 kt (10分間平均) 
960 hPa

台風26号(ローラ)

199326・35W・モナン

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生期間 12月2日 – 12月9日
ピーク時の強さ 80 kt (10分間平均) 
955 hPa

台風27号(マニー)

199327・36W・ナニン 

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生期間 12月5日 – 12月14日
ピーク時の強さ 75 kt (10分間平均) 
955 hPa
南下した台風(南下幅順)
順位 名称 国際名 南下幅 (緯度)
1 平成15年台風第18号 Parma 2003年 8.9
2 平成29年台風第5号 Noru 2017年 8.2
3 平成5年台風第27号 Manny 1993年 7.5
平成16年台風第25号 Muifa 2004年
5 昭和61年台風第14号 Wayne 1986年 6.9
6 平成12年台風第15号 Bopha 2000年 6.7
7 平成3年台風第20号 Nat 1991年 6.6
8 平成8年台風第25号 Ernie 1996年 6.4
9 平成30年台風第12号 Jongdari 2018年 6.3
10 昭和39年台風第14号 Kathy 1964年 6.2
昭和52年台風第12号 Dinath 1977年
昭和59年台風第25号 Bill 1984年
令和4年台風第11号 Hinnamnor 2022年

台風28号(ネル)

199328・37W・プリン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 12月25日 – 12月28日
ピーク時の強さ 60 kt (10分間平均) 
975 hPa
発生日時が(一年の中で)遅い台風
順位 名称 国際名 発生日時
1 平成12年台風第23号 Soulik 2000年12月30日 9時
2 平成26年台風第23号 Jangmi 2014年12月28日 21時
3 昭和27年台風第27号 Hester 1952年12月28日 9時
4 平成13年台風第26号 Vamei 2001年12月27日 9時
5 昭和50年台風第21号 1975年12月26日 21時
6 昭和41年台風第35号 Pamela 1966年12月26日 9時
平成7年台風第23号 Dan 1995年12月26日 9時
8 平成5年台風第28号 Nell 1993年12月25日 9時
平成24年台風第25号 Wukong 2012年12月25日9時
10 昭和29年台風第23号 1954年12月24日 15時

関連項目

外部リンク

1993年
こちらもご覧下さい
 
社会
政治 経済 法 労働 教育 交通
文化と芸術
映画 日本公開映画 音楽 ラジオ
日本のテレビ 芸術 文学 出版
スポーツ
スポーツ 日本競馬 サッカー 自転車競技 バスケ バレー 野球 相撲
科学と技術
科学 気象・地象・天象 台風 鉄道 航空
地域
日本 日本の女性史
各年の台風
1991 1992 1993 1994 1995
■ヘルプ
  • ウィキメディア・コモンズには、1993年の台風に関するカテゴリがあります。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “平成30年台風第19号と類似した経路の過去の台風 - 水土砂防災研究部門”. web.archive.org (2019年6月7日). 2020年5月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f “台風第5・6号 平成5年(1993年) 7月26日~7月30日”. www.data.jma.go.jp. 2020年4月11日閲覧。
  3. ^ “平成29年台風第21号と類似した経路の過去の台風 - 水土砂防災研究部門”. web.archive.org (2019年6月7日). 2020年5月1日閲覧。
  4. ^ “令和元年台風第20号と類似した経路の過去の台風 - 水土砂防災研究部門”. webcache.googleusercontent.com. 2020年5月1日閲覧。
各年の台風
1950年代
  • 1951年
  • 1952年
  • 1953年
  • 1954年
  • 1955年
  • 1956年
  • 1957年
  • 1958年
  • 1959年
1960年代
  • 1960年
  • 1961年
  • 1962年
  • 1963年
  • 1964年
  • 1965年
  • 1966年
  • 1967年
  • 1968年
  • 1969年
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
関連ページ
関連する機関
関連するページ
プロジェクト:気象と気候/プロジェクト:災害
<< 1993年の台風 >>
1993年の台風
各年の台風
1950年代
  • 1951年
  • 1952年
  • 1953年
  • 1954年
  • 1955年
  • 1956年
  • 1957年
  • 1958年
  • 1959年
1960年代
  • 1960年
  • 1961年
  • 1962年
  • 1963年
  • 1964年
  • 1965年
  • 1966年
  • 1967年
  • 1968年
  • 1969年
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
関連ページ
関連するページ
プロジェクト:気象と気候/プロジェクト:災害
スタブアイコン

この項目は、災害防災に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:災害/Portal:災害)。

  • 表示
  • 編集