臨時南洋群島防備隊

臨時南洋群島防備隊(りんじなんようぐんとうぼうびたい、旧字体臨時南洋羣島防備隊󠄁)は、第一次世界大戦で占領したドイツ領ミクロネシア各諸島(南洋群島)に置かれた日本海軍海軍根拠地隊南洋庁設置に伴い廃止された。

概要

1914年(大正3年)12月に設置され、司令部はトラック諸島(現チューク諸島)の夏島(現トノアス島)に置かれた。海軍根拠地隊本来の業務だけでなく南洋群島の軍政も取り仕切った。南洋群島を6の行政区に分け、そこに配置された守備隊長が軍政庁長も兼任して行政を行わせた。

1918年(大正7年)になると、軍政庁を民政署に改め、文官が民政署長として行政を担当するようになった。

そしてヴェルサイユ条約によって、南洋群島が日本委任統治領となることが決定したため、完全に民政移行することになった。

1921年(大正10年)、これまで防備隊司令部に従属していた民政部門が分離して、パラオのコロール島に移転し、新組織の移行に備えた。

1922年(大正11年)、南洋庁が設置され、臨時南洋群島防備隊は廃止し軍は撤退した。

歴代司令官

参考文献

  • 南洋庁長官官房編『南洋庁施政十年史』南洋庁、1932年。
  • 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。

関連項目

日本旧外地行政庁
台湾
樺太1
関東州
朝鮮
  • 朝鮮総督府: 京畿道 | 江原道 | 忠清北道 | 忠清南道 | 全羅北道 | 全羅南道 | 慶尚北道 | 慶尚南道 | 平安南道 | 平安北道 | 黄海道 | 咸鏡南道 | 咸鏡北道
南洋群島
  1. 共通法では内地とされた。ただし、同地へ施行される法律に対し、勅令に基づいて若干の特例を設けることが1943年まで認められていた。
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外地1の分類と統治官庁
大東亜共栄圏に設置の国・政府
太平洋戦争期の進駐占領地
その他
関連施設
  • 1国土では無い租借地及び委任統治領も含む。
  • 2:「外地」という概念は共通法上は用いられていなかった。
  • 3:共通法上第1条では内地に包含されていた。だがその一方で、法的特例措置を設ける権限が1943年まで与えられていた。
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