安陽市

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中華人民共和国 河南省 安陽市
殷墟
殷墟
殷墟
河南省中の安陽市の位置
河南省中の安陽市の位置
河南省中の安陽市の位置
簡体字 安阳
繁体字 安陽
拼音 Ānyáng
カタカナ転写 アンヤン
国家 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
河南
行政級別 地級市
面積
総面積 7,413 km²
市区 543.6 km²
人口
総人口(2004) 533 万人
市区人口(2004) 101.2 万人
経済
電話番号 0372
郵便番号 455000
ナンバープレート 豫E
行政区画代碼 410600
公式ウェブサイト http://www.pds.gov.cn/

安陽市(あんようし、簡体字中国語: 安阳市拼音: Ānyáng)は、中華人民共和国河南省最北部に位置する地級市

地理、交通等

平均気温は13.6度、地積は平地で、緯度は東京とほぼ同じである。西には太行山脈がそびえ、そこから流れる漳河(しょうが、海河水系衛河の支流)が河北省邯鄲市との境を流れる。

歴史

中国七大古都(北京南京杭州西安洛陽開封、安陽)の一つである。同じく殷の都であった鄭州をくわえると、八大古都となる。約三千三百年前の商代後期の都で中国古代王朝の一つであるの時代の遺跡「殷墟」があり、ヒエログリフ、楔形文字と並び世界三大古代文字の一つに数えられる甲骨文字が大量に出土している。

また、安陽県の一部地域が、隣接する河北省邯鄲市臨漳県にあった古都・の一部にかかっている。

行政区画

4市轄区・1県級市・4県を管轄下に置く。

安陽市の地図
文峰区
北関区
殷都区
竜安区
安陽県
湯陰県
滑県
内黄県
林州市

年表

この節の出典[1][2][3]

平原省安陽市

  • 1949年10月1日 - 中華人民共和国平原省安陽市が発足。一区から四区までの区が成立。(4区)
  • 1952年11月15日 - 平原省の分割により、河南省安陽市となる。

平原省安陽専区

河南省安陽市(第1次)

  • 1954年8月5日 - 三区・四区が合併し、郊区が発足。(3区)
  • 1955年12月 - 一区・二区が郊区に編入。(1区)
  • 1956年12月11日 - 郊区の一部が分立し、文峰区車站区が発足。(3区)
  • 1958年12月8日 - 安陽市が新郷専区に編入。

河南省安陽専区(1952年-1958年)

  • 1953年4月30日 - 山西省長治専区平順県の一部が林県に編入。(6県)
  • 1954年6月21日 (9県)
  • 1954年11月24日 - 濮陽県の一部が山東省菏沢専区鄄城県に編入。(9県)
  • 1955年2月18日 - 新郷専区長垣県を編入。(10県)
  • 1957年3月26日 - 湯陰県の一部が分立し、鶴壁市が発足。(1市10県)
  • 1957年6月27日 - 鶴壁市が地級市の鶴壁市に昇格。(10県)
  • 1958年4月8日 - 安陽県・林県・浚県・湯陰県・濮陽県・滑県・内黄県・清豊県・南楽県・長垣県が新郷専区に編入。

河南省安陽地区(1961年-1983年)

  • 1961年12月19日 - 新郷専区安陽市鶴壁市安陽県濮陽県林県滑県清豊県南楽県内黄県浚県長垣県を編入。安陽専区が成立。(2市10県)
    • 鶴壁市の一部が分立し、湯陰県が発足。
  • 1962年10月20日 - 湯陰県・鶴壁市の各一部が合併し、淇県が発足。(2市11県)
  • 1964年2月29日 (2市12県)
  • 1964年6月16日 (2市12県)
    • 山東省聊城専区莘県の一部(前任屯村・後任屯村)が南楽県に編入。
    • 南楽県の一部(楊寨村・東節村・寨節村)が山東省聊城専区莘県に編入。
  • 1964年10月31日 - 山東省聊城専区寿張県の一部が范県に編入。(2市12県)
  • 1969年3月15日 - 安陽専区が安陽地区に改称。(2市12県)
  • 1973年12月7日 - 范県の一部が分立し、台前弁事処が発足。(2市12県1弁事処)
  • 1974年1月19日 (12県1弁事処)
    • 安陽市が地級市の安陽市に昇格。
    • 鶴壁市が地級市の鶴壁市に昇格。
  • 1978年1月11日 - 安陽市を編入。安陽市が県級市に降格。(1市12県1弁事処)
  • 1978年12月29日 - 台前弁事処および范県の一部が合併し、台前県が発足。(1市13県)
  • 1982年3月10日 - 安陽市が地級市の安陽市に昇格。(13県)
  • 1983年9月1日
    • 濮陽県が市制施行し、地級市の濮陽市に昇格。
    • 安陽県・淇県・浚県・林県・湯陰県が安陽市に編入。
    • 内黄県・滑県・清豊県・南楽県・長垣県・范県・台前県が濮陽市に編入。

河南省安陽市(第2次)

  • 1974年1月19日 - 安陽地区安陽市が地級市の安陽市に昇格。文峰区北関区鉄西区郊区が成立。(4区)
  • 1978年1月11日 - 安陽市が安陽地区に編入。

河南省安陽市(第3次)

  • 1982年3月10日 - 安陽地区安陽市が地級市の安陽市に昇格。文峰区北関区鉄西区郊区が成立。(4区)
  • 1983年9月1日 - 安陽地区安陽県淇県浚県林県湯陰県を編入。(4区5県)
  • 1986年1月18日 (4区5県)
  • 1994年1月24日 - 林県が市制施行し、林州市となる。(4区1市4県)
  • 2002年12月28日 (4区1市4県)
    • 鉄西区および郊区の一部が合併し、殷都区が発足。
    • 郊区・安陽県の各一部が合併し、竜安区が発足。
    • 安陽県の一部が北関区・文峰区に分割編入。
    • 郊区の残部が北関区・文峰区に分割編入。
  • 2017年1月10日 (4区1市4県)
    • 文峰区の一部(高荘鎮)が安陽県に編入。
    • 安陽県の一部(柏荘鎮)が北関区に編入。
  • 2017年12月24日 - 安陽県の一部が竜安区に編入。(4区1市4県)
  • 2021年4月26日 - 文峰区の一部が安陽県に編入。(4区1市4県)
  • 2021年7月5日 - 安陽県の一部が殷都区に編入。(4区1市4県)

交通

北京から南西に約500kmの位置にあり、京広線安陽駅利用で約6時間、北京西駅から京港旅客専用線石武旅客専用線安陽東駅利用で最速約2時間20分である。また中心市街東部を京珠高速道路が通過している。

姉妹都市

経済

工業面では中国最大のカラーブラウン管工場があり、農業は穀物類、綿花ピーナッツなどの生産が盛んである。

年間粗鋼生産1000万トンを超える安陽鋼鉄集団[4]に代表される重工業も発達する一方、中国でも最大規模にまで悪化した環境汚染に悩まされてきた。2010年代には市当局の規制により、各企業は環境対策を講じるようになっている[5]

観光、史跡等

日本人観光客が比較的多く、少林寺へも日帰り圏の距離にある。

  • 殷墟 - 殷墟博物館 殷王朝の遺跡
  • 袁林(中国語版) - 袁世凱の陵墓
  • 曹操高陵(安豊郷西高穴村) - 曹操の陵墓
  • 羑里城遺址(中国語版)(湯陰県) - 周易発源地
  • 紅旗渠(中国語版)(林州市) - 人工天河
  • 湯陰岳飛廟(中国語版)(湯陰県) - 岳飛の廟
  • 中国文字博物館(中国語版) - 中国初の「文字」テーマとした博物館。甲骨文から少数民族の文字まで様々な筆記体系を展示解説している。
  • 国立安陽航空運動学校 - 熱気球、グライダー、スカイダイビングなどのスカイスポーツ拠点としても世界的に有名である。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 县级以上行政区划变更情况 - 中華人民共和国民政部
  2. ^ 河南省 - 区划地名网
  3. ^ 平原省 - 区划地名网
  4. ^ “中国の上位10社粗鋼シェア、5年ぶり上昇。「宝武鋼鉄」誕生が寄与”. 日刊鉄鋼新聞 (2017年2月2日). 2019年6月3日閲覧。
  5. ^ “焦点:中国の汚染取り締まり、内陸部が食らう「ダブルパンチ」”. ロイター (2019年5月28日). 2019年6月3日閲覧。

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、安陽市に関するカテゴリがあります。


河南省の行政区画
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省直轄県級行政区
第1回指定
(1982年)
第2回指定
(1986年)
第3回指定
(1994年)
増補
指定時の地名のため、現在の行政区画の変更により一部に変化がある:
江陵→荊州区、襄樊→襄陽市、商丘(県)→睢陽区、日喀則→桑珠孜区、海康→雷州市、吐魯番市→高昌区、蓬萊市→蓬萊区、会理県→会理市、庫車県→庫車市
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